2020年サマーインターンシップの振り返り

今年の夏は、ほとんどサマーインターンに捧げました

思えば大学に入学したのは、2018年。2年半も前のことです。大学生には毎年8月〜9月に1.5ヶ月ほどの夏休みが与えられ、学生たちの多くは旅行してみたりバイトに明け暮れてみたりと、思い思いに過ごします。

私の夏休みを振り返ってみると、2018年(大学1年)の夏はアルバイト(夜勤の連勤: とてもきつかった)に捧げたり、実家でのんびりしたりして、割と無為に過ごしました。2019年(大学2年)はさすがに無為に過ごすのは忍びなくなったので、3週間を使ってひとりで東南アジアに出かけました。その時の記事こちら

そして2020年(大学3年)。今年は3週間をインターンなるものに捧げました。大学3年生になると、まだずっと先のことだと思っていた就職活動が(おもにリク○ートによる広告などの外的圧力により)突如として危機感をもって訪れます。そんな社会情勢ですので、流されるのが得意な私は今年の4月〜5月に複数の会社のサマーインターンシップに応募しました。覚えている限りでは以下のような会社です。

※ 社名を出すのはよくないような気がしますので、某〇〇と掲載します。どうしても気になるという大学生の方は、個人的におたずねください。

  • 某大手システムインテグレータ
    スカウトサイトI経由のスカウト。人事の方(とてもいい人だった)と1時間程度オンライン面談をしましたが、私がエンジニア職志望だったのに対し、営業職のインターンを募集しているとのことで破談となりました。
  • 某スマホアプリ開発企業
    某有名就活/転職サイトW経由のスカウト。人事の方と30分ほど電話面談し、Webフロントエンドエンジニアとして応募しましたが、ポジションがなかったとのことで破談。お祈りメールの文面が非常に丁寧で好印象でした。
  • 某大手コンサルティングファーム
    正面入口(コーポレートサイト)から挑戦状(ES)を叩きつけましたが、余裕で門前払い(一次選考落ち)を喰らいました (T_T)
  • 某転職サイト運営会社
    某就活サイトW経由のスカウト。ものすごい給与につられて承諾。若手社員とのWeb面談(1h)→コーディングテスト→技術職社員との面談(1h)と選考を進めていただきましたが、残念ながら不採用でした。
  • 某大手金融情報サービス企業
    スカウトサイトI経由のスカウト。スケジュール的に厳しく参加できませんでした。
  • 某大手旅行代理店
    スカウトサイトI経由のスカウト。楽しそうでしたが、職種があきらかにミスマッチだったので、お断りさせていただきました。ワンデーだったので物は試しに参加しておけばよかったとあとで後悔しました(笑)

と、こんな感じで選考に落ちまくってなかなかメンタル的にはきつい日々が続いたのですが、こんな私でもインターンに受け入れてくださる企業(2社)がありました。今回はその経験談です。

某大手メッセージングアプリ運営会社のエンジニアインターン

緑色がトレードマークの某メッセージングアプリの運営会社です。大きい会社で、インターンの受け入れも積極的に行っておられるようで、エンジニア職だけでも複数の募集(拠点/期間)がありました。

私はそのうちの日本の真ん中あたりの拠点が実施する、2週間のハッカソン形式インターンに参加しました。これはサイト経由でスカウトをいただいたわけではなく、私の方からサイトで申し込む形で参加したものです。

選考

選考の過程ではまずはじめに専用のWebサイトに接続して各自で行うコーディングテストがありました。エンジニア職以外ではES提出が課されることが多いですが、エンジニア職ではやはり最低限の技術的スキルが求められますので、コーディングテストは必ずといっていいほど実施されます。こちらの会社のテストはかなり歯ごたえのあるもので、全て解ききるのに4時間ほど要しました。あとで聞いた話では、このコーディングテストの時点で9割の人が落選となるそうです。

二次選考は人事の方と拠点責任者の方のお二人とWeb面談(30分ほど)で行われました。面談ではコーディングテストに関することは聞かれず、これまでの人生や趣味などについてかなり和気あいあいとした雰囲気でお話しました。これも後で聞いた話ですが、この面談では技術的スキルというより人間性を見ているそうで、最後の決め手は「なんかこいつ、いいやつそうだな」だそうです。私ももし将来採用担当になったら、そういう姿勢で面接しようと思いました(笑)

このインターンのすごいポイント

  • 当然のように有給(時給換算2000円以上)
  • 非売品のノベルティがもらえる
  • Macがレンタルされる
    たぶんセキュリティ要件からだと思いますが、社内システムには会社所有のMacから接続する必要があり、15インチのMacBook Proをレンタルしてくださいました。やっぱり画面が大きいのはいいなあと思いました。
  • 社員の方のスキルが日本、というより世界トップクラスに高い
    → とにかく皆さん、無駄のない美しいコードを書かれます。外国籍の方も多く、国外の最新情報をコンスタントに仕入れているのだと思います。
  • ゆるいテーマ設定のもと、学生が使いたい技術を自由に採用できる
    → 指定された要件を満たすアプリを開発するのですが、それぞれのチームの所属メンバーの経験などから好きな言語やライブラリを選ぶことができ、その選択作業自体楽しめました。ちなみに私はVue.jsとVuexでWebフロントエンドの開発を担当しました。めっちゃ楽しかったです。
  • 社内のとてつもないリソースを使い放題
    → 親会社が超巨大IT企業ということもあり、社内のITリソースがかなり整備されています。例えば社内向けのCSSフレームワークやプロジェクト管理ツール、IntelliJやmiroのライセンスなど、すべて自由に使い放題でした。中でも私が一番感動したのは、社内にOpenStackベースのプライベートクラウドが存在していたことです。実際にプロダクション環境では数万ものインスタンスがそのクラウド上で稼働しているそうで、その稼働状況ログを見たときの感動といったら。インスタンスはインターン生でも自由に作成でき、私たちのチームはVMインスタンスx3 + MySQLインスタンスx1 + リバースプロキシx3(HTTPSをHTTPに変換する用)を使用しました。そして会社の保有する何百ものドメインに対しても自由にDNSレコードが設定でき、自分のアプリが会社のドメインで動いている状況には感動してめまいがしました(笑)
    ただし、DNSレコードを社外ネットワークに出すには決裁プロセスを経る必要があるそうで、その仕組みもすごいなあと思いました(小並感)

こんな感じで、オンラインながら巨大プラットフォーマーのすごさを垣間見ることができました。特に独自開発のグループウェアやプライベートクラウドなど、それらを維持できる社内エンジニアがいるという点で余裕があるなあと感じます。

そんな素敵なエンジニアの皆さんとはテレビ電話越しではありますが、お話することもできて、私がバグに悩んでいたところ複数の社員さんがソースコードを一緒に見て原因を究明してくれました。最後の日には外国人の社員さんに、きれいなコードを書きますね!と言っていただいて、とっても嬉しかったです。

というわけで、このブログの読者の方でエンジニア職のインターンを探しているという方がいらっしゃれば、間違いなくおすすめです。10数名の参加者のうち学部生は私ともう一人の男性だけで、あとは皆さんマスターorドクターコースの方でした。学部時代に応募して落選したとしても、院生でまた応募してみるというのも良いと思います。

某就活情報サイト運営会社のエンジニアインターン

先述の会社のインターンが終わって3日後、また別のIT系企業でインターンさせていただけることになりました。こちらの会社はWordPressで構築された就活に関するメディアサイトからスタートして、会員登録機能などいろいろ増築していった結果、それ一つで応募までできるほどの総合就活情報サイトへと進化した面白いサービスを運営していらっしゃる会社です。

私はそのサイトに登録してみたはいいものの、膨大な掲載情報に圧倒されてそのまま放置する状態でした。そんなアカウントに対してある日、スカウトメッセージが届きました。送信元の会社についてしらべてみると、なんとそのサイトの運営会社だったのです。自社で自社のサービスを使えるなんて、すてきですね。

選考

本来はES提出が最初の選考ステップだと思うのですが、スカウトを発端に応募する場合はこれを免除していただくことができ、私が受けた選考というと、30分間のテレビ電話面接だけでした。

といってもただの面接ではなく、コーディングテストを兼ねた面接です。社員の方2名とテレビ電話をつなぎ、カメラをオンにした状態でエディタの画面を共有して、出された課題に答えるという形式でした。

エディタと言語はなんでも良いとのことでしたので、Visual Studio CodeとJavaScript(Node.js)を使用しました。出題については、多分競プロ勢の方には簡単な内容だと思うのですが、私にとっては少々難しい問題でした。緊張していたこともあり時間内に完動まで持っていくことができず、正直厳しいのではないかという感触で面接を終えました。

しかし驚いたことに数日後、突然知らない番号からの着信が。おそるおそる出てみると、面接してくださった方(CTO)からの合格のお知らせでした。いやあ、驚きましたね。

このインターンのすごいポイント

  • 当然のように有給(時給換算2000円以上)
  • 交通費・事前学習費支給/ホテルも用意してもらえる
    → Udemyやオライリー本などで自己学習のために購入した教材の費用まで支給されるのには驚きました。インターンなのに!インターンなのに!!!
  • オフィスがとてもきれい & フリーコーヒー・お菓子
    → 今年6月にオフィスを移転したそうで、新しいオフィスは高層ビルにあって景色が良く、インテリアもきれいでした。コーヒーやお菓子も自由にいただくことができて、まさに今をときめくIT企業という感じでした(笑)
  • お弁当が最高
    → 毎日ランチに日替わりのお弁当を支給していただき、それがもう美味しくて美味しくて…写真はとくに嬉しかったお寿司です🍣
  • 実際に稼働しているデータベースの(ほぼ)本番データで作業できる
    → 実際のサービスで使用されているデータベースのデータ(数十GB)から、個人情報のみをスクランブルしたものを使用して開発をすすめることができました。こんなデータに触れることはふだんほとんどないので、面白かったです。 
ある日のお弁当はお寿司でした。びびります。

こちらのインターンで与えられた課題は、すでにサービスインしている就活サイトにおいて、新しい機能の提案と開発をすることでした。1週間という期間ということもあり、またすでにサービスインしているサイトは巨大でビルドに手間取ったりしたので、正直完全な実装とは程遠い状態で最終日の発表会を迎えました。しかしながらアイデアや(ほぼモックAPIによる見た目だけの)実装を評価していただき、なんと私たちのチーム(全3名)はコンペで優勝し、優勝賞金までいただくことができました。

最終日にはオフィスが閉まる時間までピザパーティーが開催され、もうほんとに帰りたくなかったですね。。。まあ、帰りましたけど…(笑)

なんでいままでインターンしてなかったんだろう

インターンから帰って、本気で思いました。別に大学3年生にならなくても、就職活動を始めていなくても、インターンはできるはずです。特に最近では、長期インターンとして1年とかの期間で働くような形態のインターンも増えてきていると思います。多くはきちんとした報酬が支払われると思いますし、アルバイトもいいですが、インターンするのも良かったなあ…そう思っている大学3年の秋です。

あれ、長期インターンとアルバイトって何が違うんだろう…(?)

みんなもインターンに行こう

これを読んでいる学生の皆さん。私からあまり多くのことは言いませんが、ただ…ただ一つだけ。

次の長期休暇はインターンに行こう!!


コメント

“2020年サマーインターンシップの振り返り” への2件のフィードバック

  1. こんばんは。(このBlogのcommentを書くときはだいたいいつも)お久しぶりです。交通機関による安い乗車券やさまざまな観光キャンペーンが発表され水を得た魚のようになっているKNTKです。Onlineを活用できているとはいえ体が複数欲しい……wなんとなく推測できる程度に記載されているのでなんとなく推測しましたがやはり今をときめく企業はすごいですね!There are some things money can’t buy.とはいえど……。といえばなあそこかなとかIT系といえばな件とか細かいところが気になってしまいましたがそんな話はしているときりがないですし紙幅の都合上(←言ってみたかったのでWebだけど使う)割愛するとして、まだまだ生活のなかで制約されるような場面も少なくないですがそんななかでも充実した夏を過ごされたようでよかったです! *楽しく* codeを書いてより一層最強のngineerになったTakakiさんによる新たなProductや新記事今後も楽しみにしています。

    1. こんばんは!ご無沙汰しております(笑)
      GoToはじめとする各種キャンペーンをよく熟知して活用されていらっしゃるようで、尊敬します。
      近々そろそろ新しいプロダクトをリリースしたいと考えておりますので(N回目)何卒よろしくお願い申し上げます(笑)

      追伸
      Worksページのリンク切れのご報告、ありがとうございました。修正をさせていただきました。

コメントを残す